【書評】『ゲームの企画書 (1)』~ゲーム好きなら読まなければならない~【感想】

電ファミニコゲーマーの人気Web連載シリーズ、待望の書籍化!

この本はニコニコ動画のコンテンツ、電ファミニコゲーマーというゲームメディアでの連載を書籍化したものだ。

僕はこの企画が大好きでとても楽しく読んでいる。しかし欠点なのはモニターで読むには文章がとても長く、読み終わるころには目が疲れるということだ。

そんな中、今回の書籍化。これでいつでも手に取って読めるし目も疲れにくい。

あらためて読んでみて、これはぜひゲーム好きのすべての人に読んで欲しいと思い紹介しようと思う。

『ゼビウス』と『ポケットモンスター』のつながりとは?

はじめは『ゼビウス』『ドルアーガの塔』の開発者、遠藤雅伸氏と『ポケットモンスター』の開発者、田尻智氏、杉森健氏による鼎談。

驚いたのは『ゼビウス』と『ポケットモンスター』には密接なつながりがあった、ということだ。

田尻氏と杉森氏が遠藤雅伸という男に出会わなければ『ポケモン』は生まれなかったかもしれない。

読んでいくうちに、師匠と弟子みたいな関係みたいに見えてくるのも不思議なところ。

ゲームバランスが崩れているから楽しい『桃太郎電鉄』

第2章は『桃太郎電鉄』の開発者、さくまあきら氏と『俺の屍を越えていけ』の開発者、桝田省治氏が登場。

桝田省治氏は「自称・さくまあきらの弟子筋」で、『桃太郎電鉄』の開発にも関わっている。

さくま氏といえば週刊少年ジャンプの読者コーナー「ジャンプ放送局」の構成を担当していたことで知られている。

読んでいて面白いのは『桃鉄』のゲームバランスの取り方だ。「キングボンビー」や「スリの銀次」など嫌な思いをしても面白い。

そこには人の心理をつく本質的なところを、さくま氏は知り尽くしているからだ。

ジャンプ放送局に毎週何万通ものハガキが送られて、それを肌で感じてきたさくま氏ならではの職人技。

いますぐ『桃鉄』が遊びたくなってくる。

一人の男がいなくては成り立たない『不思議のダンジョン』

第3章にはスパイク・チュンソフトの中村光一氏と長畑成一郎氏が語る『不思議のダンジョン』の誕生秘話。

中村氏は『ドラゴンクエストI~V』までメインプログラムを手掛け、『不思議のダンジョン』シリーズ、『弟切草』『かまいたちの夜』などのサウンドノベルをプロデュースしてきた人物。

一方、長畑氏は『不思議のダンジョン』シリーズ一筋、第一作の『トルネコの大冒険』から担当している。

中村氏が言うには長畑氏がいなければ『不思議のダンジョン』は成り立たないという。

どういうことだ? と読み進めていくと驚くべき事実を知ることになる。長畑氏の頭に中は実に不思議な構造でできているということに。

確かに長畑氏がいないと『不思議のダンジョン』は成り立たない。

夫婦で築き上げた「光栄」という会社

第4章は『信長の野望』『三國志』などの戦国シミュレーションを生みだしてきた「光栄(現・コーエーテクモゲームス)」の創業者、襟川陽一・恵子夫妻が登場。

襟川夫妻が二人で登場するのは極めてめずらしい。それだけで興味がそそられてくる。

とにかく二人のゲームにかける想いが熱い。陽一氏がゲームをつくり、恵子氏がゲームを売る。それだけなら普通で終わる話だろう。

「夫のゲーム売るためには離婚も辞さない」

このエピソードには感動をおぼえた。夫婦のゲームに対する情熱が次々とヒット作を生み出してきた大きな要因だろう。

まとめ

ここで取り上げたのは、ほんの触りの部分。ほかにも、ためになる話、感心してしまう話、驚きの話が盛りだくさんで、とても読み応えがある。

ゲームファンなら手元に置いて欲しい一冊。

コメント

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